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ルードヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン:五重奏曲 作品16

 

作品名:五重奏曲 作品16 ”Quintett op.16

作曲者:ルードヴィッヒ・ファン・ベートーヴェンLudwig van Beethoven (1770~1827)

編成:ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット

構成:第一楽章・Grave 4分の4拍子 - Allegro ma non troppo 4分の3拍子 変ホ長調、第二楽章・Andante cantabile 4分の2拍子 変ロ長調、第三楽章・Rondo、Allegro ma non troppo 8分の6拍子 変ホ長調

 

ベートーヴェンの室内楽作品と言えば、弦楽四重奏曲を思い浮かべる人が多いかもしれません。1799年

(一部98年)から死の前年1826年の間に作られた16の作品は、ウィーン古典派室内楽の終着点といっても

良いほど完成度の高いものだと言えるでしょう。しかし彼の室内楽における作品番号1はピアノ三重奏曲で、同じ

編成で11曲かかれています。彼自身がピアノに親しみ、超絶的な技巧の持ち主であったということ、彼が

ウィーンで本格的に学び、活動し始めた頃は、ピアノに多くの改良が加えられ、楽器としての完成度が著しく

高くなった時代だったということを考え合わせると、ピアノを核とするものから室内楽をかきはじめ、その後

弦楽四重奏曲に移行していった理由が想像できるでしょう。

 

作品16はピアノとオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットの4つの管楽器のためにかかれ、ベートーヴェンがこの

編成を用いた唯一の作品ですが、この作品がかかれた12年前にモーツァルト(1756~1791)が同じ編成の作品

(K.452)をかいています。編成だけでなく、調性や楽曲の構成など両作品には類似点がみられるのは、作品16の

初演時のオーボエ奏者が、マンハイムでモーツァルトと知己を得た人物で、彼のアドヴァイスがあったのではないか

と考えられます。

 

この作品は五重奏ではあるものの、ピアノと4つの木管楽器とは対照的に扱われています。各楽章の主要な

テーマは先ずピアノにより提示されます。またカデンツを与えられているのもピアノです。こうしたことから、

木管楽器による小さなオーケストラによるピアノ協奏曲という聴き方が出来るのではないでしょうか。また中期、

後期と徐々に深められていく彼の音楽様式や、ハーモニーの展開方法の基礎を聴く事ができます。

 

第一楽章はトゥッティによる付点のリズムが荘重な印象を与える序奏を持っています。続いて愛らしい2つの

主題が、軽快にAllegroで進んで行きます。

 

第二楽章はピアノ独奏により甘美な主題が提示されて、それがクラリネットにより反復されるという形の

間に2つのエピソードが挟まれて、3回繰り返される変奏ロンド形式でかかれています。まさに緩徐楽章のお手本の

ような楽章です。

 

第三楽章は快活なロンド形式です。

 

解説:曽川加恵

 

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